除草剤・殺虫剤を

コナ地区で最も緑豊かなのが私たちの農園のあるコナ・コーヒー・ベルト地帯。雑草がはびこる勢いもよく、その駆除は頭の痛い問題のひとつです。この辺りでは、ラウンドアップという除草剤が、雑草駆除によく使われています。しかし、ラウンドアップを根元近くに撒くと、コーヒーの木に少なからぬ悪影響が及び、結果としてコーヒー豆の品質や味を落としてしまうことになります。殺虫剤によって、最も根が密集した地表と幹近くの根は死んでしまいます。土は、表面近くが一番栄養分が高いのですが、それを吸い上げる根が亡くなってしまうということになるのです。また土にしみ込んだ殺虫剤成分を木が吸い上げ、コーヒーの実に混入するということにもなります。



カントリー・サムライ・コーヒー農園では、ラウンドアップや他の化学的な除草剤を使わず、ナチュラルな方法で雑草駆除を行っています。それは刈った雑草を木の根周りに撒き、それによって雑草を防ぐというやり方。この方法は除草に役立つだけでなく、刈られた草が枯れて、そのままオーガニックな堆肥になります。



農園では殺虫剤もまったく使用しませんが、害虫に悩まされることはありません。逆に、殺虫剤や除草剤で弱ることないため、コーヒーの木は病虫害への抵抗力が強くとてもヘルシーなのです。コーヒーの木は健康であれば、害虫を寄せ付けない成分を自分から作り出すこともできるのです。



また殺虫剤を使わないため、土壌にはたくさんのバクテリアや虫が生きています。これらが堆肥の有機分解を助け、コーヒーの木に必要な栄養たっぷりの土をつくってくれるのです。



つまり化学的な除草剤や殺虫剤を使わないことによって、コーヒーの木は、自然が作り上げた除草、病虫害防止、土壌改善システムの恩恵に最大限預かることができるのです。おかげでコーヒーの木は枝葉を大きく伸ばし、光合成をさかんに行ってのびのびと育っていきます。この自然の栄養分をたっぷり取り込んだヘルシーな木が、カントリー・サムライ・コーヒー独特の、リッチで滋味に富み、嫌な後味のないコーヒーチェリーを結実されてくれるのです。